2013年11月17日日曜日

高ROE銘柄アスモに興味はあるが

割安優良銘柄を探していて、たまたま目についたのが介護関連銘柄でもあるアスモ(2654)。

東証2部上場で時価総額約200億円、今期予想売上で約130億円、営業利益率12%。ROEは予想値ベースで70%、PER 12倍、PBR 6倍。

売上高の半分は高齢社介護施設等への給食事業、残りは有料老人ホーム斡旋、食肉の卸・販売、香港での外食事業など。

給食事業はどこかワタミの宅配フードを連想させ期待感がもてそうな気がするし、ROEの高さも魅力的。と最初は考えていましたが、調べていくうちに不安要素が次々と出てくる。

1. 株主会社ベストライフへの高依存
給食事業と介護事業売上の7割がベストライフに対するもの。株主ではあるので取引関係がすぐに解消されてしまうリスクは低いと思うが、サービス価格と利益分配の公平性にリスクがある。特に営業利益の半分以上がこのベストライフへの入居斡旋の対価として受け取っているサービス料に見えるのが気になる。

2. 業容不明な大株主
PersonsBridgeという会社が6割以上の株式を持つ大株主だが、検索をしてみると、老人ホーム紹介、不動産、FP事業を行っているコンサルティング会社がでてくる。果たして、株価が上がる局面で売り抜けるような株主ではないだろうか。

3. 時価ベースではROEは高くない
PBRが6倍もあるので、今から株を買って株主となるとすると、1株が簿価の6倍のコストになるので、実は時価ベースでみたROEは70%ではなく、その1/6の12%程度になるのだ。飛びついて買うほどのROEの高さではない。

4. 今後2-3年は無配が続きそう
利益剰余金がマイナスのうちは配当はしないと前期の決算短信に書いてある。マイナス度合いから考えて、今後2-3年はプラスに転じなさそうなので、配当はしばらく期待できない。


とケチばかりつけてしまいましたが、やっぱり株価が上がると悔しい思いをしてしまうんだろうなぁ。メキシコ産の牛肉の卸・販売をしているようなので、TPPの恩恵があるかもしれないという期待はある。ただし、食肉の卸というのがもともと薄利なビジネスなので改善余地も限定的かもしれない。

給食事業で官公庁にも開拓できているとのこと、また、自前で訪問介護サービスも始めているようなので、ベストライフへの依存度を下げることができれば優良企業への一歩を踏み出せると思う。ただ、決算説明会資料等がないのでそういう方針も実態もよく伝わってこない。

IRへの意識が低いのか、敢えて言うことがないから言っていないのか。


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